中野こども病院 小児外科 

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著者より


はじめまして

 このホームページを作成しました松川です。

 私はこれまで40年間、一般病院で小児外科医として診療に携わってきました。この間、近畿圏の5つの病院(和歌山赤十字病院、兵庫県立尼崎病院、大津赤十字病院、北野病院、大阪赤十字病院)で小児外科を立ち上げてきました。

 今にして思えば、自分の立ち位置が小児の専門病院や大学病院でなく、一般病院での小児外科であったことが貴重であったと思います。この40年間、全ての子供たちの来院から手術、術後、外来フォローまでの全ての経過を一人全部で見る事が出来ました。そして子供たちから多くのことを教えて貰い、多くの喜びを与えて貰いました。一般病院で小児外科を続けることの意味合いが、ようやく解りかけてきたところです。

 この「日常の小児外科疾患」のホームページでは、小児科の外来に来る小児外科の疾患を解説しています。二つの解説編からなり、医師編は、小児外科医向けというよりむしろ、小児外科医以外の小児に携わる医療関係者の方々(小児科医、看護師、コーワーカーの皆さん)向けに書いています。家族編は、子供たちのお父さん、お母さん向けに書いています。両方に目を通して頂くと理解が進むかも知れません。

 記載内容は、もちろん文献や学会での議論は尊重していますが、私自身の臨床経験、つまり40年間自分が見て、実際に確認してきたことを軸に書いています。その点で、一般にいわれていることとギャップがあるかも知れません。記載内容は確信を持っています。この15年、私自身「日常の小児外科疾患」に関して、いろんな学会で数知れない発表をし、講演会もやらせて頂きました。全てではありませんがうち十数編は論文としてまとめました。医師編の文末に文献も挙げておきましたで、ご参考にして下さい。

小児外科の二つの柱

 小児外科には、新生児外科を中心としたメジャー疾患と、日常の小児外科疾患の2つの柱があります。メジャー疾患には、鎖肛や先天性横隔膜ヘルニアや先天性腸閉鎖など大きな疾患があり、小児外科医の華やかな活躍の場ですが、一般の外来には来ません。有名なヒルシュスプルング氏病や胆道閉鎖症ですら外来に来ることはまずありません。一般外来で重要なのは、外来に来る可能性のある日常疾患です。

日常の小児外科疾患とは

 小児科の外来にくる病気は、ほとんどが日常疾患です。小児外科の日常疾患といえば、鼠径ヘルニア、陰嚢水腫、停留精巣、臍ヘルニア、包茎、腸重積症、虫垂炎などです。これらの疾患はわかりきった疾患のように思われがちですが、疾患概念や治療法対する理解が必ずしも充分行き届いているとはいえません。私には小児外科医と小児科医の先生方との考え方にかなりギャップがあるように思えてなりません。小児外科医ですら日常疾患に力を入れている医師はかなり少ないのです。私も含め小児外科医は、小児外科の日常疾患の分野で、小児科医とのギャップを埋めることにもっと努力をすべきだろう、と考えています。
  裂肛や陰唇癒合や乳児期の胃軸捻転も外来ではよくみられる疾患です。胃食道逆流症、リンパ管腫も悩んでおられる方は多いです。様々な皮膚腫瘤や漏斗胸もよく相談を受けます。小児の便秘も、実は小児外科で治療していることが多いのです。これらの疾患についても、おいおい解説してゆきたいと思います。これらも含め外来に来る可能性のある疾患をいかに扱ってゆくかは、小児外科医のみならず小児科医にとっても重要な分野だと思います。


学歴・職歴

 京都大学医学部卒業
 島根県立中央病院外科、小児外科
 京都大学第2外科、小児外科
 和歌山赤十字病院新生児科、外科、小児外科
 兵庫県立尼崎病院外科、小児外科(部長)
 大津赤十字病院小児外科(部長)
 北野病院小児外科
 大阪赤十字病院小児外科(部長)
 現、中野こども病院、生駒病院

資格
 日本外科学会専門医、指導医
 日本小児外科学会専門医、指導医
 日本小児泌尿器科学会認定医
 医学博士


参考文献:
 松川泰廣: 日常よくみられる小児外科疾患. 尼崎市医師会医学雑誌 6: 100-108, 1988.
 共著:松川泰廣他、病院外科診療マニュアル(小児外科の項)  監修:小沢和恵、編集:向原純雄、斉藤信雄  医学評論社, p514-524, 1993.
 松川泰廣: 小児外科疾患の診断と治療−最近の進歩. 滋賀県小児科医会会誌 7: 3-8, 1999.
 松川泰廣: 母親が気になる外科的異常. 日本小児科医会会報 39, 69-73, 2010.

中野こども病院 小児外科 松川泰廣

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