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著者より | |
はじめまして このホームページを作成しました松川です。 現在は、社会医療法人 真美会 中野こども病院と、医療法人社団 衿正会 生駒病院で勤務しております。どちらの病院でも小児外科の診察を行っております。 記載内容は、もちろん文献や学会での議論は尊重していますが、私自身の臨床経験、つまり40年間自分が見て、実際に確認してきたことを軸に書いています。その点で、一般にいわれていることとギャップがあるかも知れません。記載内容は確信を持っています。この15年、私自身「日常の小児外科疾患」に関して、いろんな学会で数知れない発表をし、講演会もやらせて頂きました。全てではありませんがうち十数編は論文としてまとめました。医師編の文末に文献も挙げておきましたで、ご参考にして下さい。 小児外科の二つの柱 小児外科には、新生児外科を中心としたメジャー疾患と、日常の小児外科疾患の2つの柱があります。メジャー疾患には、鎖肛や先天性横隔膜ヘルニアや先天性腸閉鎖など大きな疾患があり、小児外科医の華やかな活躍の場ですが、一般の外来には来ません。有名なヒルシュスプルング氏病や胆道閉鎖症ですら外来に来ることはまずありません。一般外来で重要なのは、外来に来る可能性のある日常疾患です。 日常の小児外科疾患とは 小児科の外来にくる病気は、ほとんどが日常疾患です。小児外科の日常疾患といえば、鼠径ヘルニア、陰嚢水腫、停留精巣、臍ヘルニア、包茎、腸重積症、虫垂炎などです。これらの疾患はわかりきった疾患のように思われがちですが、疾患概念や治療法対する理解が必ずしも充分行き届いているとはいえません。私には小児外科医と小児科医の先生方との考え方にかなりギャップがあるように思えてなりません。小児外科医ですら日常疾患に力を入れている医師はかなり少ないのです。私も含め小児外科医は、小児外科の日常疾患の分野で、小児科医とのギャップを埋めることにもっと努力をすべきだろう、と考えています。
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参考文献: 松川泰廣: 日常よくみられる小児外科疾患. 尼崎市医師会医学雑誌 6: 100-108, 1988. 共著:松川泰廣他、病院外科診療マニュアル(小児外科の項) 監修:小沢和恵、編集:向原純雄、斉藤信雄 医学評論社, p514-524, 1993. 松川泰廣: 小児外科疾患の診断と治療−最近の進歩. 滋賀県小児科医会会誌 7: 3-8, 1999. 松川泰廣: 母親が気になる外科的異常. 日本小児科医会会報 39, 69-73, 2010. |
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中野こども病院 小児外科 松川泰廣
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