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女児鼠径ヘルニア | |
治療方針:1歳以下は70%が卵巣の脱出である。卵巣は嵌屯しても、壊死に陥る危険は少ない(ただしゼロではない)。1歳以上は腸管脱出なので早めに手術する。 女児では、新生児期・乳児早期には、腸管以外に卵巣を脱出がおこる。触診上は、卵巣はコリっとした帰納感がある。一方、腸管は、グシュっとした帰納感である。卵巣は、始めのうちは、小指の半分くらいの大きさで、押すと腹腔内にもどり、手を離すと脱出する。そのうち、卵巣が水腫を形成し腫大するため、鼠径部に小指頭大程の非還納性のしこりとして触れるようになる。しこりは外鼠径輪を中心によく動く。これが卵巣嵌屯である。小児科から、よく鼠径部リンパ節腫脹といわれて紹介を受ける。 |
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参考文献: 松川泰廣他: 女児鼠径ヘルニア卵巣嵌屯・脱出の年齢分布.日小外会誌 41: 694, 2005. |
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中野こども病院 小児外科 松川泰廣
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